2010年 9月25日
大人のポケバイ耐久GP(16歳以上限定)
年間シリーズ 第3戦


 一応 3位にはなったけど・・・

   

皆で 記念写真

ツーリングの朝 なぜか 突然 エンジンがかからない。
いろいろやってみても まったく原因がわからない。
ところが しばらくたつと 何もなかったようにエンジンがかかる。
集合時刻に遅刻だな・・・と 思いつつ 高速を走ると・・・・突然の渋滞。
何でも数キロ先でトレーラーが横倒しになって 大事故が発生したらしい。

もし あの時 まともにエンジンがかかっていたら・・・・・
じぶんは丁度そのあたりを・・・・。

こんな経験はないだろうか?

永年 大切に使ってきた機械は 時として 人間のような意志を示すことがある。
場合によっては 超能力を発揮することすらあるようだ・・・・・・。

今回 我々は そう思わざるを得ないような体験をした・・・・・・・。

2006年 中井インタサーキットが 大人のポケバイ耐久GPを立ち上げたとき
参加費3万円を払って おまけでついてきたポケバイ。
第1戦までに みんなでよってたかってデコレーションを施し 443番のゼッケンを貼り付けた。
そして ホームページを作ることになって あわててつけられた名前が R443。

    

12回の参戦で  此処までチュ〜ンされた・・・

それ以後 毎回 欠かすことなく参戦を続け 毎回何とか 表彰台に我々を導いてくれたマシンである。

(ただ1度 レース前にメンバーの買ったコンビニのレシートが666円だったとき 
 悪魔の申し子に遠慮するかのごとく 一度だけ 表彰台を逃したことがあったが
 それ以後も 確実な走りで カップを我々にもたらしてくれたマシン。)

ただ 10戦を過ぎたあたりからは さすがに 当初のようなパワーがなくなったとか
高速での伸びがなくなったとか言うレポートがライダーからは寄せられるようになり
そろそろ セカンドマシンを用意しなくてはならないと言う状況ではあった。

ただ まだ元気に走る ということもあり 新しいエンジンを手配するも 載せかえることはせず
毎回参戦を続けていた。

    

今回 通算13戦目。

   

ライダーズミーティング  みんな 真剣そのもの。

666円で悪魔に遠慮したR443 13という数字にも何らかの反応はするものと思っていたが・・・・・。
やっと 重い腰を上げたメカニックが 新しいエンジンを別のフレームに組み込み
ニューマシンとして サーキットへ持参し エンジン火入れの儀式と相成った。



これが 待ちに待った R810改め R283 更に改め R443(b)

新エンジンがまともに回るかどうかはわからないので まずは R443は現状のまま持参しておく。
新型エンジンがうまく回れば 今回から本戦投入。
次回からはR443に組み込んである油圧ブレーキを移植し 本格稼動。
新型マシンがメインとなって 今のR443は サブにまわす。
うまくいかなかったときは 対策は別途考えるとして 今日の耐久はR443をそのまま使用。

          


こんな予定であった。


予選 まずは R443の準備をして コースに送り出してから 新エンジンの火入れの儀式となった。

   


R443は R443(b)を わき目で見つつ コースイン。
 

新型マシン・・・・・。
R443の活躍に感動したメンバーが 同型の車体を購入した。
R310と名づけられたマシンは 一時はR443と共に2台体制での参戦で
1−2ではなかったが 2−3フィニッシュをなしとげるなど
活躍をしたマシンである。

が オーナーが マシンを飼い続けることができなくなり
廃車処分がささやかれた。

メンバーの機転で R443と同じ屋根の下に暮らすこになり
以後 全戦参戦するR443のTカーとして 毎回サーキットに・・・・出向きはするのだが
いったんオーナーに見放されたという境遇が忘れられないのか?
エンジンは毎回原因不明の絶不調を極め R443にすべてを頼りきりの状況が続いていた。

     

マシンたちの葛藤など気付くよしもなく・・・
スタートに向けて 準備は続く。

     

  

準備は 順調に進む・・・・  Tシャツのタグをつけたまま着ていた ○〇君。

  

準備 でけたみたい・・・・。

そして やってきた新エンジン・・・・・。
先に述べたような理由で R310に組み込まれたのだ。
新エンジンを搭載する車輌は 以前R810と言う仮呼称で呼ばれていたが
いつごろからか R283と呼ばれるようになり・・・・・
最終的には 中井インターサーキットの
Tカーのゼッケンは メインマシンと同じであることが好ましい という規則にのっとり
R443(b)という呼称に決定された。

しかしながら 車体はメカニックの怠慢といおうか 310のゼッケンのままであった。



火入れの儀式。
当初 愚図っていたエンジンにようやく火が入った。
が その瞬間に R443(b)は 自分が誰なのか?混乱をきたす。
みんなの呼び方とゼッケンの不一致。 今までと違った心臓。
驚き以外の何物でもないのだろう。
暴走するエンジン。まったく人間の制御に依ろうとしない。
そう たとえて言うなら プルートゥと戦うために100万馬力になった途端
オーバーシュートで制御が利かなくなった鉄腕アトムそのもののようだ!

こいつには ゼッケンを正しく貼ってやる事から始めて ちゃんと説明しなくてはならないだろう。
メカニックは そう悟った・・・。

  

順調に予選をこなす R443 と ライダー達。

  

.                                     調子良いぢゃン!! と 283監督。

が そのとき ピットに戻ってきた R443は 新しいエンジンを組み込まれたR310 いや R443(b)の
力強い雄叫びを耳にしてしまったのだ。

 443 最終調整・・・ しかし・・・ R443は 悩んでいた。

この瞬間 人間でも察しがつく・・・・ 時代の流れ ということに・・・・・。
実戦投入13戦目 今回は なぜか自分がスタートにつくが 次回からはやつの時代か?
自分は この戦いが終わったら 分解されて 必要な部品をとられたら 廃棄されるのか?

そう思った瞬間 R443の反乱が始まった。
そう あらかじめ組み込まれた命令と 後から与えられた命令の矛盾に
クルーを抹殺し続ける 2001年 宇宙の旅のコンピュータ HAL9000のように・・・・。

  

頑張ろうぜ! なぁ〜!    誰が最初に走るか・・・ ぢゃんけんぽんっ!!

そうぢゃないんだってば! などという人間の声など届かない。
時として 超能力さえ発揮するマシンが 人の性格をむき出しにして
今までの自分が作り上げてきた栄光と あまりにも悲しい仕打ちに対して
猛然たる抗議が始まった。

スタート!!!



直後から エンスト・・・ チェーンはずれ・・・・・。  おいおいおいおい;・・・・・。

   


さっきまでと 全然ちゃう!!
全く 調子 だめぢゃん!!!!!!!


   

とにかく 走らない。
R310のそれと同じく エンジンがふけない。 坂を上らない。 挙句の果てに チェーンはずれ・・・・。
そして 最悪は キルスイッチを無視して回り続ける・・・・・。点火コードを抜いても止まらない!
(お前 プラグが火をつけないのに どぉ〜やって回ってるんだよ おぃ〜? オカルト・・・・・)
コースインしてはすぐにピットイン 調整してはエンジン始動 コースイン また エンスト ピットイン・・・・・。

スタート80分を過ぎた時点で 今回は一緒にトップを目指そう!というライバルチームが
100周を確実に超えているというのに R443はたったの20周。



ふと 隣を見ると エンジンを載せ変えているチームが・・・・・。
スタート以来 エンジンが愚図ったままで出走できず エンジン交換をした様子。
予選ではなにもなかったのに・・・・ まさか 443 お前が巻き込んだのか!!!!?

 

さらに トップを走るライバルマシンまでに R443の魔力が及ぶ!!!!?
ライバルがピットイン! キャブレターが もげた・・・ もう走れない・・・・。
ライバルは それまでの貯金があるが 2位のマシンが10分でどれまで追いつくか???

さらにこれから出走するマシンが 予選どおり30秒でラップすると 10分で20周。
まかり間違うと 21周走られた時点で R443 2回目の無冠のご帰還が 決定になる。

メカニックの厳しい一言。
ここで待っていたら 21周走られた時点で負けちまう。 何回エンジンかけ直してでもいいから
あと2〜3周して 絶対やつらに追い越されないようにして
この野郎(R443)に マジでやってることを見せ付けてやってくれ!


  


コーナリング中のエンジン停止 転倒 坂の途中で息つき エンスト 再起動・・・・・。
R443は ぼろぼろになりながら 22周を周回して ゴールした。

一応 3位にはなったものの 1〜2位の周回数勝負ではなく 3〜4位の修理合戦。
何年か前の夏の耐久のように 出場マシンがすべてピットで修理している状態となり
先にコースインしたマシンが勝つという修理合戦になった事が在ったが
それに次ぐ過酷でありながら悲しい争いだった。

次戦までに R443 R443(b)は 機嫌を直してくれるのだろうか?


  

何とか 走ることは走った R443と・・・・・ 今日は だめだったねぇ〜  と 283。

      

一応表彰台に上れたぞ!!!

    

何とか死守した 入賞カップ  と   反省しまくる メンバー 一同・・・・・。