HS−ABS
装着 レポート
装着車輌 KAWASAKI ZZR1100 D1モデル
装着ユニット HS-FD1 for Fr
HS-R1 for Rr
装着前の 写真
取付け作業
全体の 問題点
1 アダプターボルトのサイズが 一般的ではない。
14でもないし 17でもない。
一般的な工具だと 16ミリか モンキースパナを使うしかない。
Korea が インチの国なのだろうから 仕方が無いのだろうけど
日本用としては 一般的な 14又は 17にしていただけると ありがたい。
見た目 挽物のようなので その辺の 改善が 今後 望まれる。
2. アダプターボルトの マスターシリンダー側 スクリューが 2〜3ミリ 長過ぎる。
対策として 陸事の 指定工場であれば グラインダーが必ずあるので
先端を削れば済むが
手っ取り早く取付けて 楽しみたい私としては
わざわざグラインダーのあるところまで行くのも面倒だったので(歩いて30秒)
付属の銅ワッシャのスペア1ケと 手持ちのスチールフラットワッシャを重ねて
本来削るべき寸法を稼いだ。
フロントの取付け状況
真下に向けると かっこいいのだろうが
インナーカウルにブレーキホースがこすりそうだったので
ほんの少し 内側に傾けて 取付けた。
左に切りこむと ちょっとタコのメモリとかぶって邪魔臭い。
しかし 奇跡的に 0を示す針と 平行なのが 感動物!!!?
あとあと この角度は 調整の必要あり?
後ろの 取付け状態
本来 マスターシリンダー取付けボルトと共締めで 踵が マスターシリンダーカップへのパイプをけっぽるのを防ぐ ガードが付いているのだが 作業の邪魔なので ガードだけ取り外した状態で マスターシリンダーを仮止めの上 作業を行う。
試験走行をしては あっちっちのマフラーに悩まされつつ 螺子を調整する。
この取り付けでは ABSユニットの下側に バンジョー取付け口を設置したが
後に 乗車状態で スイングアームとバンジョーが 干渉することが判ったので
急遽 ユニットを上下逆付けして 上側から バンジョーを引き出すこととした。
(但し 雨が降って来た為 最終状態での 写真は 無し)
数値的な検証 と 実際の使用感覚。
取付け前の ブレーキの状況。
前輪だけでの 20キロ/Hからの全制動において 前輪は確実にロックする。
後輪だけの全制動において 後輪はなかなかロックはしないが
前輪の制動が加わると 荷重移動が加わるため 容易にロックする。
説明書の 75キロからの制動は ちょっと 怖いので 40キロからの制動で 代用することとした。が 40キロでの 前輪ロックは かなり怖かった。ロックさせない制動距離は 駐車場の車1台分の 巾程度か?
勤務先の正面玄関前の停止線を使っての 全制動実験。休日出勤の目撃者も少し居るし 玄関まえの路面が うっすら黒くなってきたので 感覚がわかったところで 実験終了!
制動性能は 近くの 埼玉日産 戸田店に 協力戴いて ブレーキテスターを用いて
測定したところ 前後ともに 約150Kgrfであった。
装着後の調整。
マニュアルにしたがって
まずは 前輪のみユニットを装着し
調整をすることに・・・。
エア抜きを行った後 ブレーキを操作したが
まだまだ 明らかにエアをかんでいる感覚が残る。
再度エア抜きを行い エアがかんでいないことを確認。
まず 恐る恐る ユニットは未調整のまま 試験走行。
プレーきは 効く事は効くが 今一つ 効きが悪い。
但し 思い切ってブレーキを握っても 前輪がロックしないことは確か。
徐々にユニットの螺子を締めていくと
螺子一回りごとに カッキンカッキンという音がして
これ以上締まらないところに達してしまう。
しかし 40キロからの全制動をかけると 前輪がロック。
又 20キロでの全制動を繰り返して
もっとも螺子を締めたところから 少し螺子を緩めたところで
ここが限界という螺子の設定ポイントを決定!
続けて リアにも ユニットを装着。
しっかりと エア抜きを行うも 足で操作しているものの為か
フロント以上に エアかみ込みの感覚が残る。
リアブレーキだけでは 何をやっても リアがロックする気配は無い。
しかし フロントと併せると ロックする。
そこで 少しずつ 螺子を緩めて行き
この辺かな という 螺子の設定ポイントを決定。
調整後の制動力測定
同じく 埼玉日産戸田店の 車検ラインに割り込んで ブレーキテスターにて測定。
感覚的には エアのかんでいる感覚は 最後まで無くならず
制動力はかなり低下している事が予想され
もしかすると 正規の車検の規定値を大幅に下回るような予感がしたが・・・・・
予想に反して・・・
実測値 フロント 140〜150Kgrf
リア 150Kgrf
当然 車検は 問題無く通るレベルであった。
最終確認として 40キロからの 急制動は アレほどのロックが 殆ど無くなった。
取付け直後の 最終レポート。
全制動は 怖がらず 思いきりできるようになった。
こんなことは 起きて欲しくは無いが
万が一のパニックブレーキでは 確かに 効果がある。
制動距離は 少し短くなったような気がする。(何せ 40キロだと すぐ停まっちゃうもので・・・ 多分 数十センチの差だと思う。)
ブレーキの 操作感覚は どうしても ソフトになってしまう。
エアがかんでいるような・・・・・ サーキットを走り終えたときの あのフカフカ感覚が
制動距離の確認や 実測結果と言う 結論とは正反対の
今一つ 頼りなさを 演出しているようだ。
テフロンのステンメッシュホースに交換しても 価値が無いような・・・。
HS−ABS装着車には ステンメッシュは お呼びでなさそうだ。
また 未装着の時の 思いっきり握った後の 握力調整 と言うか ・・・
最後の ロックさせるさせない という 右手の感覚 右足のつま先の感覚は
HS-ABSには 不向きのようだ と言うか ・・・
装着状態では あの硬さ(カッチリ感)が無いので
極限制動のコントロールは かえって難しいようだ。
(個人的な感想としては 四輪でサーキットを走る者が
限界的な制動をかけるために あえてABSを取り外す事が多々あるが
今回 その感覚が理解できたような気がした。
四輪でサーキットを走る私としては 今までABS付きの車輌は載った事が無いが
もし 今後 そのような車でサーキットを走ることになれば
迷わず まず ヒューズを抜くだろう。
ただし 今回の 二輪に就いては・・・・・
自分の操車能力を鑑みても ABSは 外すべきではない。
過去に 握りゴケを体験したライダーであれば 絶対に
HS−ABSは お勧めアイテム と 言える。)
仲間へのアドバイス
前輪のHA−ABSは とても 有効。 サーキットを走らないのであれば 絶対お勧め。
サーキットを走るならば そのコースにしっかりと調整すれば バッチグー!
(ただ コースによって 調整は 変わってくるかも・・・・・。)
限界制動が出来る人は 付けない方か 良いかも・・・。
後輪のHS−ABSは 予算があればお勧め。 予算が無ければ無くても良いかも。
後ろをロックさせて 楽しむ人は 後ろに就いては 付けないことを お勧めする・・・・・。
何せ ロックしなくなっちゃいますから・・・・。