うっちぃ〜の秘密

今回は2位と30秒しかマージンが無いって緊迫した状況が第二ドライバーまで続いていたので、
今走っているドライバーがガス欠症状が出ても給油のみ
ドライバーチェンジ無しでピットストップ時間を稼ぐしかないから
オレの出番は無いなって思って気が抜けていたときに、
フルコースコーションでセフティーカーが入ったので、
「うっちいドライバーチェンジするぞ!」との怒鳴り声が・・・

おしっこ
したいけど・・・・・、
クツ履き替えたりヘルメット被ったりの時間を考えるとトイレに行ってる時間無いよな?
チェッカーまで1時間半くらいだから我慢するか・・・
この時点から別の耐久も始まってたんだよな・・・

みんなの必死のピット作業もむなしく、
ピットレーンからコースに出ようとした矢先に
マーシャルがオレのことを静止しやがる。

セフティーカー先導の競技車隊列が近づいているので静止させたなとは思っていたが、
なかなか隊列がこない!なんで止めたんだ?
って思っていたら、ピットから
「ふざけんな!マーシャルに抗議してくる!」とブチ切れ無線が入った。

このせいで隊列の最後尾につかなくてはならなくなり、2位に降落・・・

コースインして1周もしないうちにグリーンフラッグが振られ、競技再開。
今回のレースは前日に雪が降ったため我チームは前日の練習走行は不参加、
朝一のフリープラクティスも車両整備に時間がかかり
オレは乗れなかったのでいきなりの本番!
コースインして1周、車両の状態を確認する暇も無く
ピットの鬼監督より「クラス1位のクルマ抜け!」との指示が。
ペースがつかめないままもう1周回ってきて
無線が「何やってんだ!30秒離されているんだ、もっと早く走れ!」

「・・・」

チェッカーまであと一時間以上あるので
車両コンディションのマネジメントを第一に考えて
可能な限りペースアップして周回を重ねているうちに
ターゲットの車両が見えてきた。

ピットの鬼監督から無線で檄が飛び、
なんだかんだしている内に
ターゲット車両はなんとか抜かせたが
ゴールまで逃げ切らなくてはならない。

耐久レースでのアンカーは何度か経験しているけど、
今回はシリーズ完全制覇がかかっているので、
ミスしてコースアウトとか
2位の車両に抜かされたとかされたら一生文句言われそう・・・
って超緊張状態の中、
新しいヘルメットが頭に馴染まず部分的に当たって痛い!
今回から車両規則で全窓全閉のため
外気温は一桁なのに車内は南国!
超熱いしメガネが曇る。
かたや
おしっこしたい・・・ゴールまでいろんな苦痛が続いた・・・

このまま無事に逃げ切れ感動のチェッカーを振られ一安心!
ピットに戻ったらチームで一番熱い男や鬼監督と抱擁を交わし、
冷静を装いながらヘルメットを脱ぎ、
トイレに直行!!!




ほっ・・・・ ぎりぎり セーフ・・・・・