2002年11月2日
第3戦 5位(総合23位)


アゼストレーシングチームは 2002年 11月2日 福島県二本松市 エビスサーキット 東コースで開催された "2002 エビス スーパー耐久 チャレンジカップシリーズ 第3戦(6時間)に 9人のチームをもって 参戦。 アゼストシルビア 2002モデルを駆って 見事 ナンバー付き車のクラスで 5位に 入賞しましたので 報告します。今回の 参加者は たかP ヨシオ よっすぃ〜 のぶりん バンジーの5名のドライバーと 専務 ハマー シュ〜マッハ 改魔神の4名のピットクルー 合計9名です。

日の出の写真

11/1 21:00時 クラリオン埼玉本社に 集合。 と そこには 車輌運搬用の セフティーローダーが。今回は都合により 借りることが出来ないかも…と 半ば 自走を覚悟してしたため 借りられて良かったという安心感 しかし ローダーで来てて良かった・・には ならないように!という緊張感。(借りられて良かった→万が一の場合でも帰ってこれるから ドライバーは安心してチャレンジできる。 ローダーで来てて良かった→ローダーがなくてはならない状態 つまり 車が壊れたり 事故を起こしてしまった状態。)
22:00 出発!
しかし 東北道が霧の為 羽生−佐野藤岡の間 通行止め。ローダーは 先行する専務のアコードのナビで誘導されるも 少し遅れて出発したヨシオインプレッサは 離れ離れ。横浜から 単独直行ののぶりんは 通行止めに気付かず 霧の中に突入した模様……。
なんとか高速に復帰して サーキットに到着するも 時刻は3:30。それから シルビアを下ろしたり ガソリンのドラム缶を運んだり… 気がつけば 4:30。普段であれば ピットの準備をした後 ちょっとした懇親会兼作戦会議をして 軽く一杯やっても とっくに寝ている時刻。しかし ゲートオープンは 6:00。がんばっても1時間少ししか眠れない! 案の定 目を閉じれば あっという間に 6:00。
皆 すごく不機嫌そうな寝起き。しかし タイヤの交換をするメンバー ピットの荷物を片付けるメンバー 受け付け票を持って受付に走るメンバー。それぞれが 誰が決めたわけでもないのに 自然と分業になっている。

8:45 フリー走行 兼 予選。
予選アタックは たかPが行う。 数ラップ走って 1分17秒のタイムを出すと そそくさとピットイン。次に 今回がレースデビューのヨシオが 慣熟走行としてコースイン。最後に のぶりんがコースイン 2週したところで タイムアウト。ここで ドライバーから 「ナニやら デフの辺りで変な音がする。」ということで 車を上げてみると マフラーのフランジがデフキャリアと当たっている。揺れが大きくて 配管がフレームと干渉するので振れ止めで引っ張っていた 針金が外れていたみたい…。急遽 針金で対策…。
と 放送で 決勝レース スタートグリッドの 整列呼び出し。
第一ドライバーは 引き続き たかP。
今回はナンと 予選総合で35位 ナンバー付きクラス6位。今までと たいして かわらず。6時間で 何処まで てっぺんに近づけるのか?? 

10:00 スタートの予定!
とは言っても やはり なかなか整列は出来ず 若干遅れて整列完了!
ローリングスタート 開始! たかPは 順調にラップを重ね 時々「前のシビックのタイヤが取れた!」「こいつ コーナーで減速しすぎ もっと練習しろ!」と 無線が入る。

「後 20分位ね〜」「今のラップ15秒ねー」と コースサイドでレースの進行を見守る改魔神からの無線に「りょ〜かい〜」と 手を上げて ホームストレートを通過するたかP。

スタートから50分過ぎたあたりから ピットでストレッチをする姿が見られる。今回が 耐久初参戦のヨシオだ。数日前から「どきどきしている」と語っていたヨシオ。多分 大きく口を開けたら 心臓が飛び出してくるほど どきどきバクバク状態なのだろう。
耐久時間 1時間20秒。

45週の走行を終えて たかPがピットイン。
シルビアがピットロードに現れると 無線で停車位置の指示や ガソリンの消費状態 タイヤの状態などの確認が先行して行われる。ハマー 専務が たかPを誘導して 少し前気味にシルビアを停車させる。同じピットを共用しているもう1チームと ピットインのタイミングが重なってしまうため お互いの停車位置をずらして作業をやり易くしようという計らいだ。助手席から 介添えが乗車。たかPが降車すると即 ヨシオが乗車 ドアが閉められる。これをもってドライバーチェンジは完了ということで 燃料補給を行う。本来 ここでは 燃料補給は不要なのだが まだヨシオの燃費がどのくらいのものなのが データが無い。万が一 ヨシオが大食漢だとすれば 次の1時間を走ってよっすぃ〜にバトンを渡す前にガス欠になる可能性もある。と 言うことで 安全をみて「一本いっとくぅ〜?」ということになったのだ。それ以上に 初体験のヨシオに ガソリンの心配をせずにしっかり走ってきてほしいという考えもあったのだ。(一本→19リットル 我々が給油容器として使っているアサヒビール業務用大樽の容量であり シルビアの1時間分のガソリン消費量に相当する。)給油の間に 車内では 介添えのサポートでヨシオのシートベルトが締め付けられ ヘルメットのイヤホンが無線と接続され 着々と 出走準備が進んでいく。給油終了! 更に たかPの意見で タイヤの空気圧の調整が行われ 予定より2分20秒ほど送れてコースイン。
ところが コースインしたヨシオから即 「ブレーキが効きません!」と無線連絡!

確かに さっきのフリー走行では たかPが短時間走った後の乗車で「ブレーキがすごく効く!」と言っていたヨシオだったが 今度は1時間近く走った後の乗車。当然 ブレーキはそこそこ酷使されているので もう完璧なわけではない。「さっきに比べれば 1時間レースしているから 過熱しているはず ブレーキタイミングの二呼吸手前からアクセルを抜いて エンジンブレーキを有効に使って!」との無線の指示に 「レースって 走り始めるとこんなものなのか?」と思いつつ 走りつづけるヨシオ。フリー走行では 「ぶつけたらおしまい まずは 廻りを見て 速い車に絡まれたら勝負はせずに抜かさせろ 後で空いているときに その分をがんばれば良いから。」と言われ まだ おっかなびっくり コースを譲るように走っていたヨシオであったが そのときのラップタイムは1分30秒。今回もコースイン直後 ラップは 安定して1分29秒であった。しかし 10周ほどレースを体験した頃から ラップタイムに異変が起き始めた。速い車に絡まれると タイムは大きく遅れるものの それ以外は徐々にタイムが速くなり 1分20秒程度を連続して出しつづけた。「ヨシオ君 慣れたね。」と 誰かがつぶやく。無線の問合せにも 余裕で「順調です。」と 応対している。
耐久時間 1時間47分。
サーキットのオフィシャルが あわただしく動き始めた。少し予定からは早いが 第1回目の救済の始まりだ。(救済 エビスサーキットの耐久レース独特の制度で 原則として2時間ごとに コースアウトしたまま 自力でコースに復帰できない車輌を対象として サーキットオフィシャルが レッカー車で引き揚げを行う制度である。誰かがコースアウトするところは 他の人もコースアウトし易い。一台が そのまま放置されているということは そこへもう1台が突っ込んだ場合 コースの外で 追突事故が生じてしまう。したがって 最低2時間に1度 また 必要に応じて回収作業が 救済として行われるのだ。 この作業の間は ペースカーがコースに入り コース全域追い越し禁止の徐行走行となる。 このタイミングでピットインして給油を行えば 効率的な作業が行える というわけだ。)「ヨシオ君 ペースカーが入るから ピットインよろしく!」「了解!」
ところが 第3ドライバーのよっすぃ〜の姿が見えない。ハマー 専務が よっすぃ〜を探し回る! 居た! どうやら トイレで最終的な軽量化をしていた様子? 慌ててピットに戻ると ヘルメットをかぶり支度をするよっすぃ〜。 ヨシオがピットイン! ドライバーチェンジ! 給油!(給油量は 丁度1本 ヨシオの走りも 通常の燃料消費であったことが判った。)

約2分30秒で ドライバーチェンジと給油を終えると よっすぃ〜がコースイン。コース上は まだペースカーが入ったままの カルガモ状態。よっすぃ〜は そのカルガモの車列に入り 5周 ゆっくりと走りながら モチベーションを上げていく。「よっすぃ〜君聞こえてるかな? 現在 約1時間52分 ちょっと早かったけど こんどの救済までの2時間 走ってもらいます。無理はしなくて良いから しっかりとがんばって走ってください!」と 無線連絡。「はぁ〜い!」とよっすぃ〜。 コースサイドでレースの進行を見守る改魔神の傍に シュ〜マッハが来てつぶやく。「昔は2時間走るってったって えらいことで リタイヤばっかりしていたのに 今や 2時間走ってね〜 了解〜 だもんなぁ〜。」確かに 昔に比べて 大きく進歩している…と思う。「救済が終わったみたい…。」と よっすぃ〜からの無線が入り ペースが上がり始める。
耐久時間 約3時間。
ピットを共有しているチームの一人が 改魔神のところへやってくる。「うち そろそろ ピットインなんですけど そちらは どうですか?」との問合せ。「大丈夫 うち 今回2時間なんで 後1時間は走ってます!」と 余裕の返事。「え!!!?2時間!!!!」この驚きの顔が 印象的!
初めのうち ブレーキがどうのこうのといっていたよっすぃ〜ではあったけど だんだんペースが上がり始め そのまま 2時間を走りきってしまう。後から聞いた所に依れば 「走り方を換えたら それなりに 走れるようになった。」との事。
耐久時間 3時間55分。
またもや 救済が始まる。第4ドライバーは のぶりん。もう既に ヘルメットをかぶり スタンバイ状態。よっすぃ〜が ピットインするや否や 毎度の作業が始まる。

所要時間2分40秒。のぶりんがコースに飛び出す。「のぶりんさん 現在 丁度4時間です。これから1時間宜しくお願いします。」「了解! この車なら 突っ込んだりせずに走れますよ 頑張りまぁ〜す!」と のぶりん。ラップタイムは安定して1分19秒から20秒。ピットからは のぶりんの事前のリクエストに応えて ラップタイムと併せて 乗車してからの経過時間が伝えられる。ところが 約40分後 不足の事態が発生する。どこかのチームがコースアウト クラッシュ! かなり派手な事故らしく 緊急の救済が入る様だ。「のぶりんさん お楽しみのところ 申し訳無い 救済が入るので ここでドライバー交代します。ピットに戻ってください!」「了解!戻りまぁ〜す!」と のぶりん。

が 20分早めのピットイン。ラストドライバーの バンジーが居ない! いや 居た やはりトイレだった。 ハマーと専務が 大きくおいでおいでをしている。段取りをするシュ〜マッハ ヘルメットを持って バンジーの着替えを手伝う専務 皆が全開で動いている。「入ってきたよ〜!」改魔神の声とともに のぶりんがピットイン! 手際の良いドライバーチェンジ! 約2分半で作業終了 コースイン!
耐久時間 4時間42分。
バンジーのドライブが始まった。 ところが・・ 無線で呼んでも応答が無い。「そう言えば イヤホン端子がヘルメットから出てなかったなぁ〜 接続した覚えが無いなぁ〜。」

「仕方ないなぁ〜 もう バンジー君でおしまいだし 仕事も無いし・・。」と シュ〜マッハと たかPが コースサイドの改魔神の脇に来て バンジーにピットサインを出すことに…。
乗車12週目 第204Lap。「あれッ 戻ってこないぞ…… 見逃したか?」と 改魔神。「いや 僕も 見てないなぁ〜 やっちゃったかなぁ〜」とシュ〜マッハ。 しかし 2分9秒 何食わぬ顔で バンジーがホームストレートを通過。「やっぱり 見逃しじゃないね コースアウトだな こりゃ…。」後から聞いたところによると・・・(以後 「」内は バンジーからの 告白メールを そのまま 転記します。)「 バンジーです。スピンした場所と状況をお話します。スピンした場所は 裏ストレート下り坂から第2へアピンの所です。タイムを少し短縮しようと思ってブレーキのタイミングを遅らせて突っ込んだら、ブレーキが奥に入ってしまう現象が出ました。その後ブレーキの踏み直しで効きましたが時すでに遅かったです。コースアウトした場所は広い所だったので2回転ぐらいしましたが無事でした。あまりあわてる事もなく冷静に対処出来ました。コントロールライン通過時にピットに向かって指を回してスピンした事を合図したけど誰も見てませんでした。スピンはしたけど1時間20分楽しんで走ることが出来ました。」(やれやれ どうにか 無事で ヨカッタヨカッタ!!!) 自分の技術と 車の性能を鑑みて スピードを抑えるのも 技術ならば たとえ はみ出しても自力でレースに復帰できるところまでを実力としてチャレンジするのも また 技術なのだろうか?結局失敗に終わったが 約50秒の タイムロスだけで 自力でレースに復帰。まだ 残り時間1時間。ここからが 毎度の事 長く感じる・・・・・・。しかし 運命のときはやってきた! スタートと同時に押したストップウォッチが6時間を指した!
メインのフラグタワーに チェッカーフラグが掲げられた。まず 1位のマシンがチェッカーを受ける。そして 次々と 6時間を走りきったマシンが チェッカーフラグを受けていく。

耐久時間 6時間 2分12秒50 コントロールラインを バンジーが通り過ぎた!
シルビア 6時間 完走! 順位は ともかく 壊れずに完走したことで ひとまず安心 ホッ。 そして 順位は???

総合で23位 ナンバー付きクラス5位! ナンと4位の車とは同一周回!
みればみるほど なかなかの 接戦であった様子。
表彰台では 毎度おなじみのアナウンサー氏に 「ここの所 毎回入賞している アゼストレーシングチームさん。」と呼ばれて 「俺達なかなか強くなったな。」と 思わずニンマリ! それで 気を良くして 思いっきり シャンペンをぶち撒いたのか? チーム全員に シャンペンが廻ることなく 終わってしまいました。


「超ハイヒールの キャンギャルさんが 走って逃げると 足をくじいたり 危ないので 決して オネ〜さん達を狙わないようにね!」 とは アナウンサー氏。しかし そんなこと おかまいなしだった………

今回も お土産のトロフィー その他 副賞の商品を 沢山いただきました。 山分け山分け…。
色々 お力添えをいただいた アンフィニデベロップメントさん 林自動車整備工場さん ホンダベルノ上尾加須店さん そして 埼玉日産戸田店さん クラリオン株式会社殿に 感謝の意を表したいと思います。
今年の アゼストレーシングチームの競技活動は 今回の耐久レースを持って 終了です。
また来年 これ以上の成績を目指して 頑張りたいと思います
今後とも 宜しくお願いいたします。
PS 1時間しか眠らずに 耐久レースをした後の 帰りの高速道路ほど 単調で眠たくなるものはありません。 二本松から ほとんどのSA PAを総なめにして やっと戸田にたどり着きました。ゴール後のほうが 本当に 長く苦しい 耐久レースでした…。